
そうお悩みではありませんか?
本記事では、コールセンターで勤務している方、
これからコールセンターで働こうと考えている方に、クレーム対応の具体的な対処方法を解説します。
筆者はコールセンター勤務歴6年、管理者として運用した経験があります。
机上の空論でない、現場の知識と対処方法を紹介!
・クレームの種類
・クレームとクレーマーの違い
・クレームを受けて辛い時の対処
コールセンターのクレーム対応とは?【具体例と対処方法】
コールセンターとは、企業の電話窓口として電話を受け付けるお仕事です。
基本電話対応のみのお仕事なのですが、どんなコールセンターでも避けて通れないのが「クレーム」です。
クレームと聞くと「嫌だな」「電話を受けたくない」と思うかもしれません、
ただ、企業としてクレームをお客様の声として、改善に役立てる材料にすることもあります。
クレーム電話をもらった時「何なの?とにかく電話を切りたい」と思っていても、
冷静に対処することで「良い意見をもらえた」「クレーム対応が良いと逆にプラスの口コミが広がった」など、プラスへ繋がることも出来ます。
コールセンターで働くなら正しいクレーム対応を覚えることがとても大事。
コールセンターのバイトってどうなの? 時給が良いけどキツイのかな?仕事内容を詳しく教えてほしい。 そんな疑問にお答えします。 筆者は複数のコールセンターにて計[…]
クレームの基本的な対応方法
クレーム対応は大変ですが、実は電話応対で気を付けることは難しくありません。
以下のポイントを冷静にこなせばOKです。
・お客様の話しを遮らない
・お客様を否定しない
・お客様へ共感する
・具体的な対処を伝える
謝辞に始まり、謝辞に終わる
「謝辞(しゃじ)」とは、
お礼のことば。感謝のことば、非をわびることばです。
お客様はとにかく怒っています。
そこでいつも通り電話応対をしてはさらにお客様の温度を上げることになりますよね?ちなみに、お客様の怒り具合を「温度」と表現することが多いです。
そこでまず、クレームの電話と分かったら、状況確認する前にお客様へ謝罪をするところからスタートです。
(例)
「〇〇について、ご迷惑をお掛けし大変申し訳ございません」
「〇〇について、ご不便をお掛けし大変申し訳ございません」
ポイントとしては「何に対して謝罪しているのか?」を伝えた方がお客様も納得します。
少し想像してみてください。
あなたがネットショッピングで購入したものが壊れていて、当日使う予定が出来ず、予定をキャンセルしてしまったのでクレームの電話をしたとします。
コールセンターの担当者に「大変申し訳ございません!」「申し訳ございません!」
と何度もただ謝罪されるパターンと
「〇〇に初期不良があり、予定がキャンセルとなってしまったとの事で、ご不便、ご迷惑をお掛けし大変申し訳ございません」
と何に対して謝罪をしているのか明確にして謝罪するのではイメージが違いませんか?
お客様のクレーム内容を聞き、最終的にお電話を切る時も同様に謝辞を伝えると良いです。
(例)
「〇〇について、ご迷惑をお掛けし大変申し訳ございません」
「ご連絡いただきありがとうございました」
人の心理として感謝されると、気分が良くなります。それは怒っていても同じです。
自分は怒っていて暴言を吐いてしまったけど、最後は感謝してくれた。なんか感じが良い対応だったなと。
お電話の最初と最後は「謝辞」を忘れないようにしましょう。
お客様の話しを遮らない
お客様がクレームの内容を話している時は、絶対に話しを遮ってはいけません。
怒っていなかったとしても、自分の話しを遮られると良い気持ちにはなりませんよね?
・話しを聞いてくれない人
・自分を適当に扱う人
と思ってしまいます。
怒っている人の場合、さらに温度が上がり火に油を注ぐようなものです。
話しを遮らないようにするだけなので具体例はありませんが、しっかりお客様が怒っている内容を聞きましょう。
怒っている人は自分が話したい内容をとにかく吐き出したいと思っています。相手が理解しているかなど、あまり関係ありません。
お客様は「□□で〇〇だったからとっても怒っている!」というのを最後まで言いたいのです。
そして最後まで吐き出せば、多少温度が下がります。そこでやっと謝罪やこちらの話しを進めていければOKです。
ポイントは「相槌を打ちながら聴くこと」
ただ無言で聞いていても、こいつ話し聞いてないな?
と誤解されてしまうので、「はい」「えぇ」「左様でございますか」など状況にあわせて相槌をしましょう。
温度の高いお客様の話しは遮らず、適度に相槌を打ちながら「聴く」に徹しましょう。
お客様を否定しない
お客様の意見やクレーム内容を否定してはいけません。
先述したお客様の話しを遮らない点と似ているのですが、人は否定されたくありません。常に肯定してほしい、共感してほしいと思うものです。
もちろん、理不尽なクレームや明らかに言っていることが間違っている人もいますが、それでも否定してはいけません。
怒っている人の話しを否定することで、やはり温度が高くなるのと同時に押し問答となりクレームの電話が長くなるだけです。
お客様のクレーム内容や意見を否定、訂正するのは最後です。
つまりお客様がすべて言いたいことを言ってスッキリしたあとに冷静に伝えましょう。
ポイントとしては「相手を立てて訂正する」です。
クレーム対応の着地点は、あいてを論破して言い負かすことではなく、貴重な意見として情報収集しつつ、お客様の温度を下げて納得してもらうことです。
クレーム内容と聞いている途中で「あ、この人完全に勘違いしてる、こっちもイライラするし論破したい」と気付いてしまうこともあるでしょう。
そこで正論を伝えて論破したところでお客様の温度は下がらず、ただ電話応対が悪いコールセンターだなという印象を残すだけになります。
(例)
「分かりにくい仕様となっており申し訳ございません、実は〇〇」
「ご説明が出来ておらず申し訳ございません、もう一度説明させていただきます」
上記のクッション言葉を入れたあとに、訂正内容を伝えると良いです。
この一言で、悪いのはあなたではありませんとコチラ側ですと伝えることが出来ます。
お客様へ共感する
先述しましたが、人は共感や肯定してもらうと嬉しく感じます。
クレームの電話では、お客様が怒っている、困った、悲しかったという気持ちが込められています。
そこで、淡々と対応するのも悪くありませんが、お客様のクレーム内容に対して共感してあげることで、よりお客様の心象が良くなります。
(例)
「〇〇でさぞお困りになりましたでしょう。大変申し訳ございません」
「せっかく楽しみにしていただいていたところ、ご迷惑をお掛けいたしました」
言葉に限らず、話し方の抑揚をつけることで「ホントに申し訳ないと思っている」と共感を伝えることが出来ます。
共感しているとお客様に伝われば「この人は共感してくれてる」「真摯に受け止めてくれてる」「話しを聞いてくれてる」と
感じてくれます。
結果的に早く温度が下がり、電話も早く終わることでしょう。
ポイントとしては「上辺ではなく本当に共感する」です。
あなたが女優、俳優のような名演技が出来るならよいのですが、上辺の共感はバレる可能性があります。
バレるとさらにお客様は怒るか、呆れて電話を切ります。共感するならホントに謝罪したい気持ちを元に共感するようにしましょう。
具体的な対処を伝える
クレーム対応はお客様の怒りの電話を聞くだけで、解決する場合と明確な対処が必要な場合があります。
お客様の意見や指摘、質問に対してこちら側が回答する必要があるということ。
たとえば、買った商品に不具合があったのなら、新しい商品をお届けする、返品処理をするなどの対処ですね。
そして、いつまでに対応するのか明確な日時など伝えるとお客様は安心します。
例として挙げましたが、クレームを受けたあとの対処はその会社によって異なるでしょう。
その場で具体的な対処が伝えられない場合や上司への相談が必要な場合など、一度折り返し連絡として適当な事を言わないようにします。
確認が出来次第、具体的な対処方法をお客様へ伝えましょう。
クレームの具体例と応対例
コールセンターで受けるクレームと対処方法を具体的にまとめてみました。
あくまで一例として参考にしてみてください。
商品やサービスの不具合、故障のクレーム

















コールセンターやオペレーターへのクレーム













クレーマーの対処方法
コールセンターにとってクレームは避けられないとお伝えしました。
そのクレームの中でも、理不尽なクレーム、嫌がらせのようなクレームの電話をするいわゆるクレーマーがいます。
先述したとおり、クレームはその企業の問題や成長への材料となるので必要不可欠ですが、クレーマーのクレームは不毛というか、ただ怒りたいだけ、構ってほしい。というような電話が多いです。
そこでクレーマーと判断するポイントと対処方法もここで解説しておきます。
クレーマーと判断するポイント
・クレームが明らかに対応外の内容
・怒鳴る、脅すような言葉
・しつこく何度も同じことを言う
クレーマーといえば、何度もクレームの電話を掛けてきます。「またあの人か」と常連化するクレーマーもいます。
クレームを入れることで商品はそのまま返金を希望したり、迷惑料を払えと脅してくる人もいれば、
明らかに関係ない内容、対応外の内容だったり、同じことを何度も言ってくるクレーマーもいます。言葉は悪いですが、頭がオカシイ系の人ですね。
コールセンターの仕事は、お問合せや申込の電話を受けることが仕事です。
もちろんクレームもそのうちの一つですが、クレーマーの理不尽なクレームを受けるのは生産性がないコストなので、企業にとってもクレーマーは相手にせず、毅然とした態度で対応しても問題ありません。
クレーマーの対処方法
・聞き流す、真に受けない
・そのまま電話を切る
クレーマーだと判断が難しい場合を除き「完全にクレーマーだ」と分かれば、まず真面目に相手をする必要はありません。
基本クレーマーはこちらの話しを聞いてくれません。こちらの提案や説明を聞いてくず、埒があかないので一旦電話を切るように話しを進め、確認する、折り返し電話するようにしましょう。
一旦電話を切ることで、クレーマーによってはそこで終わる場合もあります。
こちらに非が無いのに暴言や脅し文句を言ってくる場合、こちらが被害者です。本来のコールセンターの仕事をすることが出来ず、ムダな時間を取っているので、こちらから電話を切りましょう。
電話を切る場合も、以下のように一言伝えて切ると良いです。
「本来の業務に影響が出ておりますので、お電話を切らせていただきます」ガチャ
かなり強気なパターンですが、こういった対処しないと電話が切れないクレーマーもいます。
各コールセンターにクレーマー対応の指標があると思うので、一度確認しておくとよいでしょう。もし無いようであれば、これを機に上司と相談して作成してみてはいかがでしょうか。
クレーム対応で困ったら、辛いと思ったら
・クレームの原因を知る
・仕事として割り切る
上司に相談する
クレームに限らず、電話応対中に困ったり迷った時は一旦保留にして確認するか、折り返し電話をしていると思います。
クレームの電話応対時も同様で困った時は上司や先輩に相談して判断を仰ぎましょう。
慣れない内は、焦ってしまったり動揺して不要な事を言ってしまったり不確定な事を案内してしまいがちです。
一度確認の為、折り返すことをお客様へ報告して、一旦電話を切り、落ち着いて上司へ相談しましょう。
これ以上の電話応対が困難だと思った場合、そのまま上司や先輩に代わりに電話してもらえないか伝えるのも手です。
ただ、注意したいのは「上の者を出せ」と言われて焦って、そのまま上司を出すのはダメです。
お客様によっては「押せば何とでもなる」と判断する人もいるので、まずは確認、折り返すよう伝えて電話を切り、上司へ相談したうえで直接連絡してもらえるか確認しましょう。
クレームというものを知る
コールセンターで受けるクレームは、会社の商品やサービスに対してクレームがほとんどです。
お客様もあなたに対して文句があったり怒っている訳ではない事に気付いておきましょう。
クレームを言われる側としては、怒られる側なのでなんとなく自分が悪い、怒られていると思ってしまい萎えてしまう。
そうならない為にも、クレームは会社の商品、サービスを良くする為に必要なこと、怒られているのは私じゃなくて会社という意識が持てれば少しは気が楽にはなりませんか?
仕事として割り切る
それでもクレーム対応は辛い、辞めたい、と思うこともあると思います。
悪質なクレーマー対応に当たってしまったらなおのことです。そんな時は「仕事だからしょうがない」と心の中で割り切ってしまうしかありません。
その他にもクレーマー対応して気分が落ち込んだ時は別の考え方をします。私の場合はこんな感じです↓↓(表立って言える考え方ではありませんけどね)
・今日のお給料(クレーマー)は元気(うるさく)でよくしゃべってたなー
・今日はカマってちゃん(クレーマー)だった、他の人に相手にされない可哀そうな人なんだな
・クレーマーのおっさん偉そうだけど、会社を出れば役職も関係ないただのおっさんだ
「仕事として割り切れないから悩んでしまうんです!」という方もいると思います、もし割り切ることが出来ず、ストレスや身体の不調が出るようならクレーム担当を外してもらうか、転職を検討したほうが良いでしょう。
仕事は大事ですが、自身の身体の方が大事です。無理せずに上司に相談してみましょう。
最後に
コールセンターでのクレーム対応、具体例を紹介しました。
コールセンターはデスクワークで高時給が多いので高校生や大学生に人気のバイトでもあります。
バイト禁止だけどお金が欲しいな~ 学校にバレないおすすめのバイトを教えてほしい!! そんなバイトの悩みを解決! 「学校にバレにくいバイト選び」「学校にバレないお金の稼ぎ方」を[…]
ただ、若い人はクレーム対応など経験がないと思うので直近で対応方法に困っている、クレーム対応のニガテ意識を克服したいと考えている方は、ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。
また、クレーム対応は長く勤務することで商品やサービスに対する知識、電話応対の自信が付いてくるものなので、
今回紹介したクレーム対応も自然と出来るようになると思います。困ったときは仲間や上司を頼りながら一歩ずつ進んでいきましょう。
今回はここまで、最後までお読みいただきありがとうございます。たろーでした。