「痩せたい気持ち」はあっても、好きな食べ物を我慢したり、運動や筋トレを継続するのはとっても大変ですよね。
「やるぞ!」って自分に約束しても、つい許してしまうのが私たちの優しいところでもあります。
「これまでダイエット食品やグッズを試してもダメだった」
「厳しい食事制限に耐えられそうにない」
そんなあなたには「IPFファスティング」がピッタリかもしれません。
減量やダイエットに詳しいファスティングコンサルタントが「IPFファスティング」の実践方法について詳しく解説。
自分にやさしく、だけど減量はしたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
・実践方法
・おすすめの食事メニュー
・IPFファスティング継続のコツ
・IPFファスティングの注意点
「IPFファスティング」でキレイに痩せる!具体的な実践方法
簡単な食事制限やプチ断食の方法はいろいろありますよね。
その中でも基本となる「ファスティング」とは、必要最低限の栄養素を摂りながら食事制限を行うものです。
「1~7日の間、固形物を一切食べてはいけない」という食事制限なので、そのダイエット効果と成功の難易度が高いのが特徴。
今回はそんな厳しいファスティングではなく、平日でも継続できる簡単なファスティング「IPFファスティング」について紹介します。
IPFファスティングの特徴は以下の通り
・必要なカロリーの30~40%を減らした食事をする
・タンパク質を優先して食べる
たったこれだけです。
この方法はスポーツ栄養学会の論文で発表された権威性のある情報をもとに考えられたファスティング方法です。
12名の健康な男性アスリートに対して33%のカロリー制限をする日を作った結果、「カロリー代謝」「運動パフォーマンス」が上がった。6週間の経過で体重も減ったがその内訳として体脂肪が15.1%と多く減り、筋肉量は2.91%と少なかった。
「IPFファスティング」のステップ
では具体的な「IPFファスティング」の方法を見ていきましょう。
・カロリー計算をしよう
・食事のメニューを考える
・当日の食事
食事制限する日を決める
まず、1週間の内で3日間食事制限する日を決めましょう。
慣れてくれば当日でも食事制限が出来るようになりますが、初めの内は確認しながら準備を進めるのがよいです。
1週間の内の3日間は連日でも、隔日でもどちらでもOK。
集中してやりたい方であれば3日間を連日でスケジュールするのがいいですし、
出来るだけゆるく実践したい方は隔日がいいかもしれません。以下のように平日でスケジュールすると効果的です。
曜日 | 食事 |
日 | いつも通り |
月 | IPFファスティング |
火 | いつも通り |
水 | IPFファスティング |
木 | いつも通り |
金 | IPFファスティング |
土 | いつも通り |
カロリー計算をしよう
食事制限の方法は1日に必要なカロリーから30~40%引いた分のカロリーでしたね。
カロリー計算の具体的な方法は後述するので、イメージだけ掴んでみてください。
20~30代の女性の1日に必要な平均カロリーは1800kcal~2000kcalです。
なので約600~800kcal引いた1080kcal~1400kcalが食事制限した日の摂取カロリーです。
平均カロリー | 30~40% | 摂取カロリー |
1800kcal | 540~720kcal | 1080~1260kcal |
2000kcal | 600~800kcal | 1200~1400kcal |
「1080kcal~1400kcalだとどんな食べ物が食べれるの?」と想像が付きにくいと思うので、コチラの料理カロリー表を参考にしてみてください。
食事のメニューを考える
食事制限をする日は、「タンパク質を摂る」ことが大切と紹介しましたね。
具体的には自分の「体重×1g」のタンパク質を摂ります。
もし身体を動かす仕事やスポーツをしている方の場合「体重×1.5g」を目標に摂りましょう。
体重 | タンパク質量 | タンパク質量(ハードワークの方) |
40kg | 40g | 60g |
45kg | 45g | 67.5g |
50kg | 50g | 75g |
60kg | 60g | 90g |
タンパク質といえば「肉」ですが、肉だけモリモリ食べるのは大変です。
タンパク質の多い食材がコチラです。この表を参考にしながらメニューを考えてみてください。
肉の品目 | タンパク質(100gあたり) |
豚肉(ヒレ) | 39.3g |
鶏むね肉(皮なし) | 38.8g |
鶏ささみ | 36.1g |
豚肉(モモ) | 30.2g |
ラム(モモ) | 28.6g |
牛肉(モモ) | 28.4g |
牛肉(カタ) | 27.9g |
魚の品目 | タンパク質(100gあたり) |
さきいか(燻製) | 45.5g |
イワシ丸干し | 44.3g |
しらす干し | 40.5g |
いくら | 32.6g |
ごまさば(焼き) | 31.1g |
クロマグロ(赤身) | 30.4g |
カツオ(なまり干し) | 29.8g |
野菜の品目 | タンパク質(100gあたり) |
えだまめ(冷凍) | 13g |
落花生 | 12g |
ブロッコリー | 9.9g |
干し大根 | 9.7g |
グリンピース | 8.3g |
ニンニクの芽 | 8.2g |
芽キャベツ | 5.7g |
キノコの品目 | タンパク質(100gあたり) |
ひらたけ | 6.1g |
しろきくらげ | 4.9g |
エリンギ | 4.2g |
ぶなしめじ | 3.9g |
マッシュルーム | 3.8g |
しいたけ | 3.8g |
えのき | 3.6g |
乳、卵の品目 | タンパク質(100gあたり) |
パルメザンチーズ | 44g |
脱脂粉乳 | 34g |
エダムチーズ | 28.6g |
エメンタールチーズ | 27.3g |
全卵 | 13g |
ピータン | 13.7g |
うずらの卵 | 12.6g |
※文部科学省 食品成分データベース参照
当日の食事について
タンパク質を多く摂りながらもカロリーは抑える必要があります。
また、1食摂るタンパク質の量は20gまでにしましょう。それ以上を摂っても上手く消化吸収されず、排出されてしまいます。
そのため、朝食からたんぱく質をしっかり摂ることが大切です。
体重が45kgの人なら「朝:10g」「昼:20g」「夜:15g」のように分けて摂りましょう。
タンパク質の摂る量の例
体重 | 朝、摂るタンパク質 | 昼、摂るタンパク質 | 夜、摂るタンパク質 |
45kg | 10g | 20g | 15g |
50kg | 15g | 20g | 15g |
60kg | 20g | 20g | 20g |
男性の場合は体重があるので、間食でプロテインなど摂ると効率が良いのでおすすめです。
カロリーの計算をしよう
自分の必要なカロリー計算は「TDEE」が便利です。
自身の「年齢」「性別」「身長」「体重」「運動量」を入力すれば、一瞬で必要なカロリーが計算できます。
ちなみに「BMR」が基礎代謝で、生きているだけで消費されるカロリー。
「TDEE」が基礎代謝量に一日の活動カロリーを足したもので、一日の総消費カロリーのことをいいます。
「TDEE」で計算されたカロリーから30~40%引いた数字が、食事制限の日に摂っていいカロリーです。
おすすめタンパク質メニュー
カロリーを押さえつつタンパク質が補給出来るメニューを紹介!
筆者がよく作る「ローカロリー」「ハイたんぱく質」なメニューです。
・オリーブサラダチキン
・具だくさんスープ
豆腐サラダ
・ツナ缶(水煮):1缶
・ごま油:少々
・塩または醤油:少々
タンパク質量:約22g
豆腐は絹よりもタンパク質量が多い木綿がおすすめです。好みで絹に変えてもOK
豆腐の上にツナ缶(水煮)を掛けます。水分もすべて掛けてしまいましょう。
あとはごま油を少々、塩か醤油の好きな方で味付けてして完成です。
あっさりしてるけど旨みがあって美味しいです。夏場や食欲が無い時でも手軽にタンパク質補給ができるので良い。
オリーブサラダチキン
・ブロッコリー:100g
・オリーブオイル:少々
・岩塩またはクレイジーソルト:少々
タンパク質量:約30g
生のブロッコリーを使う場合はレンジ(600w)で1分30秒~2分温めます。
サラダチキンをひと口大にカットしてブロッコリーと同じ皿に入れ、ラップしてもう一度30秒ほど温めます。
温まったものにオリーブオイルをひと回し、岩塩かクレージーソルトで味付けすれば「なんちゃって洋風料理」が完成!
クレイジーソルトがいい仕事をします。タンパク質量も30gあるのでお昼か夜ごはんにどうぞ。
具だくさんスープ
・豚肉(モモ)薄切り:100g
・玉ねぎ:半分
・味噌:大さじ1~1.5
・ショウガ:少々
タンパク質量:約30g
カロリーは控えつつ、タンパク質をとってお腹いっぱいになりたいなら「スープ」がおすすめです。
ショウガは身体をあたためる効果があるので、ファスティング中にはピッタリです。
しっかり食べごたえがあるので空腹感で辛くなったらぜひお試しください。
忙しい社会人や主婦の方はプロテインを上手く活用しましょう。
注意点は糖分が多いとカロリーが高くなってしまうので成分表を見て低カロリーなプロテインを選んでみて下さい。
おすすめのプロテイン
運動や筋トレもおすすめ
「IPFファスティング」は食事制限とタンパク質を摂るだけですが、運動や筋トレをプラスするだけで減量の効果アップが期待できます。
強制ではないので「よし!もっと絞ってやるか!」と気が向いた時だけでOKです。
食事の量を減らすことで、1日30分~45分の時間の余裕が生まれるのでそういった時間を使って「散歩」や「簡単なスクワット」も効果的!
ポイントは「無理しない」「頑張らない」です。
空腹な状態で30分「ぼーっと散歩する」だけで、身体は答えてくれます。
筋トレをするなら「スクワット」一択でしょう。
身体の中で一番筋肉量が多いのが「太もも」です、5分で出来るので15回×2回スクワットをしてみましょう。
「IPFファスティング」を継続するコツ
「IPFファスティング」は1週間を1クールとするなら、減量の効果を感じるためには1カ月は継続したいところ。
「頑張らないファスティング」だからこそ、結果が出るのもゆっくりです。
1カ月間継続するためのコツがコチラ
② 痩せたい理由を書く(なんでもOK、健康の為、キレイになりたい)
③ IPFファスティングを選んだ理由を書く(ほかのダイエット方法ではなくIPFファスティングを選んだ理由を書いてみましょう)
④ 1か月後、IPFファスティングが成功した時のごほうびを考える
⑤ 目標の体重になったらどんな未来が手に入るか想像して書く
筆者自身も、一念発起してチャレンジを開始しても途中で「あれ、なんで頑張ってるんだっけ?」「けっこう頑張ったからもういいかな?」と優しくなってしまいます。
人間は自分の考えを正当化するのが得意なので、あとから理由を考えて頑張るのは難しいです。
だから、ファスティングノートを用意して頑張る目標、意気込みを書いてみましょう。
以下の記事でファスティングノートについて詳しく解説しています。
ファスティングをするなら「ファスティングノート」を書いた方がいいらしいけど、ファスティングノートって何?どんなことを書くの?書くことでどんな意味があるのあ?具体的に教えてほしい。 「[…]
「IPFファスティング」の注意点
「IPFファスティング」の注意点を紹介します。
・食べ過ぎない
・多めに水分補給する
・体調の異変を感じたら中止する
1食のタンパク質は20gまで
先述しましたが1度にたくさんのタンパク質をとっても排出されてムダになってしまいます。
1食のタンパク質摂取量は20gを目安にしましょう。
1日3食で目標のタンパク質量になるように調整してみてくださいね。
食べ過ぎない
カロリー制限をしているので食べ過ぎることは無いと思いますが、ローカロリーの物をドカ食いするのはNGです。
食べ過ぎは消化器官に負担が掛かるので、ファスティングの効果が半減してしまいます。
食事制限の日に限らず、食べ過ぎには注意しましょう。
多めに水分補給する
ファスティング中はミネラルウォーターや白湯などカロリーが無い水分を多く摂りましょう。
出来ればカフェインも控えて、ハーブティーなどにすると良いです。
もちろん、清涼飲料水やアルコールは我慢です。
体調の異変を感じたら中止する
通常のファスティングでは「好転反応」が出ることもありますが、
「IPFファスティング」は完全に食事を断つわけではないので体調不良になる可能性は低いです。
が、万が一「頭痛」「吐き気」「倦怠感」「下痢」などの異変を感じたら、一旦中止して様子をみるようにしましょう。
ファスティングは途中でやめたからと言ってムダになることは無く、間違いなく身体に良い変化が起きています。
何度もチャレンジするつもりで、異変を感じたら迷わず中止してOKです。
まとめ
「「IPFファスティング」でキレイに痩せる!具体的な実践方法」について解説しました。
IPFファスティングは無理なく、痩せることが出来る「自分に優しい人」向けのダイエット方法だと思います。
より効果的なファスティングにチャレンジしたい場合、正しい知識で実践するのが大切です。
以下の記事で「自宅で出来る具体的なファスティングの実践方法」を解説しているので併せて読んでみてください。
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最後まで読みいただきありがとうございました。